大統領戦の民主党候補であるサンダース氏は8日、ローマ法王による経済、環境関係の会議に招待されたと発表しました。
わざわざバチカンからの使者がニューヨークに来たようですね。
今のローマ法王であるフランシスコ氏は南米アルゼンチンの出身。
アメリカの繁栄の影になることが多い南米の視点からのアメリカ批判が多いことで知られています。
トランプ氏の移民拒絶発言に対して、キリスト教的でないと非難したこともあります。
報道機関を前に、とても感動したと述べたサンダース氏。そして教皇に会えるかどうかは分からないものの、経済的な不平等に関しては教皇と自分の意見は共通するものが多く、彼のファンであると語りました。
ところが、この招待があちこちで波紋を起こしました。確かに、もしローマ法王がサンダース氏を表立ってバックアップするようなことがあれば、カトリック信者の票を大きく左右します。
発表のおよそ二日後、法王のスポークスマンが「サンダース氏を招待したのは法王本人ではなく、法王の経済アカデミーであり、法王が彼と会う予定も今のところない」と地元紙に語ったと報道されました。
また、この会議のホストであるイギリスの社会学者、マーガレット・アーチャーも、ブルームバーグの取材に対し、サンダース氏はカトリック票めあてのロビー活動を通して招待を手に入れたといった内容を語り、話題を呼びました。
とはいえアーチャー女史は当の招待状に名を連ねた本人であり、サンダース氏側はロビー活動を否定しています。またアーチャー女史の上役である人物も、彼の希望でサンダース氏を招待したのであり、アーチャー女史もそれを知っているはずだと女史の言葉を否定しています。
果たしてロビー活動はあったのか?かみ合わない証言の真相はバチカンの内なる内輪もめではないかとアメリカでは報じているようです。
ともあれ、サンダース氏が大票田ニューヨーク市の予備選の直前に、バチカンの会議に出席する予定に変わりはないようです。
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