手鞠。繊細な模様が本当にきれいですね。こうした装飾品の手鞠が日本だけの文化なのは、意外に知られてないかもしれません
蹴鞠をしている平安貴族の図をやまと絵で見たことがありますが
装飾のほとんどない、実用中心のデザインです。サッカーボールですからね。
それに華麗な刺繍をほどこし、インテリア、芸術品にする文化を作ったのは日本だけなのです。
中国の百度を検索しても手鞠については中国から伝わった蹴鞠がルーツだろうとしているだけで、あとは日本での伝統以外の記述はありません。
盆栽や木彫りなど日本の伝統文化の多くは中国にも似たものがあり、現役で作成されてる方もたくさんいる状態なので、日本で作法、手順を知ってる人が少なくなっても、いずれ向こうから教わりなおせばいいのかな、と甘く考えてしまうところがあるのですが、
手鞠は、数少ない貴重な”日本だけの伝統”なのです。
日本で失われたら、好奇心で始めた外国の人々以外、誰もわからない日本文化になってしまう・・・
絶滅危惧、本気でレッドデータブックな伝統工芸品なのです(`・ω・´)
それに工芸品の好きな人が多い中国では、実は手鞠もたくさん作られ、売られています。どこから手順を学んだのか・・・現在、日本で売られてる手毬も、中国から輸入されたものが少なくないかもしれません。
いつか、中国人に教えてもらう日本文化なんて皮肉なことになってしまったら・・・(´・ω・`)
わたしがまだ幼かった昭和50年代、割と多くの家庭に手鞠が飾られていた記憶があります。別に裕福な家庭じゃなく、ごく一般的な家庭のアクセサリとしてよく見たのです。デザインは上の写真にある菱形がベースの花模様が紫、黄金、白、赤など複数の色の糸で構成されているものが多かったです。あと、ほとんどの手鞠の下部や脇に房がついていた。当時は中国からの輸入もなかったし、その家の人の手作りだったのでしょうか?
幼い頃だったし、未来にはありふれた品でなくなるとも思わなかったので、尋ねようとも思わなかった。でも、どれも似たデザインで、どれも上手だったので既製品だったのかもしれません。
90年代頃から洋風のつくりの部屋が多くなったせいか、普段の生活で手鞠を目にすることは本当に少なくなりました。若い人たちは、あれが一般家庭に普通に飾られていたものだと知らない人が少なくないんじゃないでしょうか?でも、手の込んだ美術品を身近な手に触れられる場所で見るって、若いうちや子供のうちほど大切なことかと経験から思います。
手毬に詳しくなかったけど興味をもった方、どうか手鞠作りにチャレンジしてみてください。作成キットや本が通販でも売られています。
素人でも、好奇心でも、単なる趣味でも・・・
たとえ下手だったとしても、"日本人が日本の伝統品の作り方を知っている"、それが大事だと思います。
私も早速、購入してみるつもりです(`・ω・´)
手まりキット(てまり 手毬 手鞠) 朱竹と鶴・若竹と松(2個1組) 価格:3,300円 |
手まりキット(てまり・手毬・手鞠) ますかがり・八重咲きの桃(2個1組) 価格:2,900円 |
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あの「水中花」を滅ぼすのは日本人?