中国のビジネスマンの間では、重要なイベントの際、白人の役者を雇って彼らの近くに立たせるということがしばしばあります。
CNNの記事によると、なぜなら中国人からみると欧米のビジネスマンは成功している、そして今のところ海外ビジネスパートナーと一緒にいる姿を見られることは中国人ビジネスマンにとってステイタスであり威厳になるからだそうです。
白人の役者は傍らに立ってるだけのこともあれば、スピーチを求められることも、ニセの名刺を使ってちょっとした芝居をすることもあります。
こうした仕事は欧米人の間では"White Guy Window Dressing."とか"Face job"と呼ばれ、役者やモデル、英会話教師、臨時収入を求めてる滞在者がなることが多いそうです。
アメリカ人、ジョナサン・ザッキン(Zatkin)氏は、この手の仕事を引き受け、渡航費として300ドル(3万円強)もらい、中国にやってきました。
ジョナサンの役は中国の宝石チェーン店と付き合いのあるイタリアの宝石会社の副社長の役でした。店のオープニングイベントのスピーチで彼はこう言いました。
「この会社と10年ものつきあいがあるのはなんてすばらしいんでしょう。この会社が私たちのために中国でしてくれたことに誇りをもっています」
・・・もちろんジョナサン氏は中国の宝石チェーン店を知ったばかりだし、イタリアの宝石会社の人間でもありません。
中国人側が彼らに求めてくることはとってもシンプルだ、と彼は言います。
「まず白人であること」
「中国語が喋れないこと、または求められるまで喋らないこと」
「昨日、飛行機から降りてきたばかりのようにふるまうこと」
こうした仕事をしているのはジョナサン氏だけではありません。
中にはスコットランドの石油王の役をこなし、贅沢なホテルに泊めてもらって良い思いをしたという人も。
しかし、時々、危険なこともあるといいます。
とある北京を拠点に活躍する俳優は、部屋に中国の警察がやってきて驚いたことがあるといいます。彼には顧客の金を騙し取った容疑がかけられていました。二、三か月前、ある金融企業でこうした仕事をした後のことです。
「その会社の連中は私が犯人だと言ったのです。私はその会社の名前さえ憶えてないのに」
以来、こうした仕事の場でパスポートを見せることはやめたそうです。でも、仕事自体はやめてないとか。
権威づけのために白人と近しいことをアピールしたがる心理は
我が日本でもテレビ番組や雑誌等のCMイメージに意味もなく白人が登場することが多いことを考えても理解できますね。
雇い入れた彼らに嘘のスピーチまでさせてしまう点はさすが中国ですが
ノリノリでこうした役をこなす白人たちが少なからずいることも面白いですね
http://edition.cnn.com/2010/BUSINESS/06/29/china.rent.white.people/
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