東南アジアと日本

フィリピン人は2種類いた!日本に来てるのはどっち?

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日本同様、アメリカに強い影響を受けているアジアの国として当ブログが注目している国、フィリピン。

アメリカの植民地になる前はスペインの植民地だったことはよく知られていますね。その期間、なんと333年。

以下は、その当時のフィリピンで、民族間につけられていた序列の資料です。

netg

some thoughts on the PH and the history of racismより

 

このヒエラルキーの順番を上から訳すと

1.スペイン生まれのスペイン人
2.両親ともスペイン人だがフィリピンで生まれた者
3.スペインと中華とマレー、三種の血が混じった者
4.スペイン人とマレー人の混血(メスチゾ)
5.スペイン人と中国人の混血
6.中国人
7.マレー人
8.ネグリト

 

三種の混血がスペインハーフより高い序列だったり
中国人のほうがマレー人より高い序列なのにスペイン人と混血すると逆転するとか、当時の人に聞かないと理由がわからない謎な部分もありますね・・・

INDIOをマレー人と訳してる点を不思議に思われる方もいるでしょうが
当時、マレー人はヨーロッパ人たちに東方インドの民族と呼ばれていたそうです。
実際は図中の注意書きにありますようにオーストロネシア語族=マレー人です。

 

さて、そうなると8番目のネグリトって何だろう?と思いませんか?
実はネグリトもまたフィリピン原住民なのです。

日本人はフィリピン人をひとつのものとしてとらえている人が殆どだと思いますが、実際は他の東南アジア諸国に多く住む人たちと同じマレー系と、このネグリトに別れている。しかも、wikiでネグリトを検索すると、こちらのほうが歴史が古いそうです。

ネグリト (Negrito) とは東南アジアからニューギニア島にかけて住む少数民族を指し、これらの地域にマレー系民族が広がる前の先住民族であると考えられている。

ネグリトという言葉はスペイン語で「小柄で黒い人」という意味であり、当初スペイン人航海者たちはネグリト人の肌の黒さからアフリカ人の一種かもしれないと考えていた。

外見はアフリカ系の黒人に似てるものの、遺伝子的には東南アジアの他の民族に近いといいます。
現在は山岳や海岸など僻地に住んでいることが多いようです。

フィリピンのネグリトは現在、2~3万人しかおらず
特徴のひとつがアフリカ人と見まごうばかりのアフロヘアなので
日本に来ているフィリピン人のほとんどはマレー系でしょうね・・・

彼らネグリトは固有の言語をすでに失い、周辺のマレー系フィリピン人と同じ言葉を話すようになっているそうです。それでも現在、フィリピンでは125~175とみられる数の言語が各地域や部族によって使われているのだとか。数がはっきりわからないという点がまたすごいですね。

 

現在、日本でもアイヌ民族伝来のアイヌ語が次第に失われつつあると言われてます。
けれど、さかのぼれば日本土着の民とよばれる縄文人にも、中国大陸から来たとされる弥生人にも固有の言語があったでしょうね。
しかも、現在のフィリピンでさえ100を超える種類の言語があるという・・・ならば、当時の大陸は、どれだけたくさんの言語があったかわかりません。
中国では、テレビや統一的な学校教育が一般化した今でも、地域ごとの方言の差が激しいといわれてますしね。

私たちが今使っている日本語はどこから来たのか・・・
一般的には語順などから、朝鮮語やモンゴル語と関係が深いと考えられてはいます。しかし、もしかしたら、中国大陸から消えた大昔の言語のひとつかもしれません。

 

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