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プーチンはどこまで知っているのか?
ウクライナ侵攻が世界を騒がせていますね。プーチン氏が、どうして行動を起こしたのか、私もまったくわかりません。
ウクライナ政府の背後にアメリカやイギリスがあるのは、誰もが想定していることでしょう。私達は、似たような代理戦争の過去をいくつも知っています。
しかし、今のアメリカは、私たちが20世紀まで知っていたアメリカと違う国になってきてもいます。
トランプ氏と繋がっていると思われるプーチン氏が、アメリカの現状をどこまで把握しているのか、その上で勝算があると見ているのか?と、気がかりなところです。
(関連記事:「トランプ ファミリーと共産圏を結ぶ3つの縁 アメリカの敵は誰か?」)
今回、アメリカの支配層である古い家系の富豪たちWASP=ディープステート/フリーメイソンについて、今まで書かなかったことを書いてみます。
(日本ではDSをユダヤ系組織だとする意見が多いですが、ディープステートとは百年以上も前から続くアメリカの支配層だと定義されています。ならば、それはユダヤではなく、WASPのことです。ユダヤ系がアメリカで力を持つようになるのは20世紀後半からです。)
私が思うディープ・ステートの構成
過去記事「コロナ問題の真相?私が考えるアングロサクソンミッション」にて、メイソン(フリーメイソン)について取り上げました。主に英米に住む人達で成り立つ、英米の世界覇権を支える組織です。
英王室メンバーも多く所属しており、一種のステータスになっています。アメリカでは植民地時代~ゴールドラッシュ前に移民した家系の富豪に多く存在します。
私は、ディープステートの中枢部(WASP)とは、このメイソンのアメリカ幹部と同じだと思っています。
それに、ユダヤ教徒や有色人たちが利害目的でくっついている構図だと想像しています。
組織を構成する人たちの動機と種類を分類すると、以下のようになるでしょう。①を頂点とするピラミッド構造です。
②信仰心 > ユダヤ富豪(しかし一枚板ではない)
③憧れ > 有色人または白人下層出身のエリート
①ディープステート上層部を悩ます世代交代の失敗
ディープステートの中枢は、ゴールドラッシュ前に移民した古い富豪の家系です。
3世紀に渡るアングロサクソン覇権への誇りと、英王室への忠誠心を胸に抱いている人たちです。アメリカ独立に反対し、イギリスの領土のままでいることを望んだ一族も少なくありません。
(関連記事:「なぜアメリカの真似をする国は失敗するのか?理由は2種類の白人たち」)
彼らはユダヤ教徒ではありません。主に宗教的な理由で新大陸に移住した先祖を持つ、プロテスタント・キリスト教徒の家系の人たちです。ロックフェラー家もこれにあたります。
(関連記事:「聖公会 そして日本人と交わらないアメリカ上流階級の正体」)
この層がディープステートの核であり、アメリカ合衆国の心臓です。ここが崩れると、全体がバラバラになります。
アメリカの未来を変えた公民権運動
メイソンの団結の象徴、エリザベス女王は、すでに95歳です。彼女を深く信奉するアメリカ人たちも、似たような年齢です。
世代交替を考えなければならない時期ですが、実は彼らは、若手の育成に失敗しています。
1960年代、差別の是正を訴える公民権運動が起こりました。
中心だった、カトリック大統領のケネディ氏や、黒人活動家のキング牧師は殺害されました。
暗殺を行ったのはCIA=ディープステートだったという説が根強いです。
その後、再燃を危惧した英米の支配層は、庶民や有色人に歩み寄るリベラルな姿勢を打ち出しました。カトリックに対しても融和的になります。
そして宗教的、人種的な対立から目をそらさせるため、文化活動や経済活動を前面に出すようになりました。
また、この新しいプロパガンダを、マスメディアを駆使して世界中に広めました。
半世紀に渡るその活動は、彼らディープステート側の子孫=後継者たちの価値観も、親世代と違うものに変えてしまいました。
弱体化した聖公会
過去記事「アメリカ人がどの社会階層なのか、ざっくり知る方法 富裕層の傾向は?」にて、古い家系の富裕層に多い宗派として聖公会を取り上げました。植民地アメリカを超大国に進化させた原動力というべき宗派です。
しかし、現在、聖公会は信者を減らし、力を失ってきています。日曜学校の出席者数や、結婚式や洗礼式の件数も、止まることなく減り続けています。
「聖公会の若い男性信者たちは、ひ弱で、まるで女性みたいだ」という内部批判を読んだこともあります。
また近年のメイソンのロッジが、まるで老人会のようだという記事が出たこともあります。
20世紀まで、ディープステート=アメリカの古い家系の支配層は、プロテスタント信仰という同じ価値観で結びつき、強国アメリカを指揮してきました。
しかし、その子孫である若い世代は個人主義的になり、価値観もバラバラです。団結できなければ、彼らも、日本や第三世界にもたくさんいる世襲富裕層と変わりません。
数年前、日本でも「ダイバーシティ(diversity/多様性)」という言葉が持て囃されました。これは、他を尊重し、自由と多様性を認めるダイバーシティの、負の側面です。
イラン系と結婚した元国務長官ケリー氏の娘
Kerry's family business includes his Iranian decend-regym-appologyst-farsi-speaking-son-in-law #ArrestJohnKerry pic.twitter.com/dWRhZ2nAnT
— King is dead, long live the king! (@Naser16135339) April 27, 2021
過去記事「上流階級WASPが行く学校 アメリカ聖公会の教育方法」にてアメリカ上流階級=DS幹部の育成機関である5校「st-grottlesex」を取り上げました。
こうした学校群も公民権運動以降、「貴族的すぎる」という批判を受け、広い出自の学生を受け入れるようになりました。結果、そこで育つ若い世代も影響を受けました。
st-grottlesexのひとつを出た、アメリカ名家の出身の典型的なエスタブリッシュメントに、ジョン・ケリー氏がいます。名家フォーブス家の血をひく、錚々たる家系の人物です。
(ケリー氏について詳しくは>「ディープ・ステートはあるのか?アメリカ国民も認めるカースト制度」)
ケリー氏には娘が二人います。二人ともボーディングスクールを卒業し、上の娘は女優、下の娘は父と同じイェール大を出て医師になっています。
(ボーディングスクールとは>「ハイスクールに行かないアメリカの富裕層たち。上流階級の学校とは?」)
彼女らはジョージ・ブッシュ氏の娘たちとも親交があります。典型的なディープステートの家系の人物といえるでしょう。
しかし、驚いたことに、医師である下の娘の結婚相手は、両親にイラン人を持つ人物です。
これはアメリカ国内で疑惑と物議をかもす結婚でした。ケリー氏が、この件を隠そうとしてきたと批判する記事もあります。
ケリー家のような、典型的なボストン・ブラーミン(バラモン)の家系ですら、こうした世代間の価値観の違いにぶつかっています。
(ボストン・ブラーミンとは?>「ディープ・ステートはあるのか?アメリカ国民も認めるカースト制度」)
アングロサクソンミッションが計画された理由
私は過去記事において、コロナウイルスを開発し、武漢とイランに広めたのはイギリスとアメリカの上流階級(メイソン/ディープステート)ではないかと書いてきました。
その後、実際、そのとおりの計画(アングロサクソンミッション)がメイソンに存在していたと知り、驚きました。
(関連記事:
「中国が原因じゃない?!深い罪を示唆するコロナウイルスの謎」
「コロナ問題の真相?私が考えるアングロサクソンミッション」)
武漢の件が、本当にアングロサクソンミッションの実行であった場合、その最大の理由のひとつが、この若い世代の弱体化にあるのではないかと、私は思っています。
彼らは、老いたといえ、賢い人たちです。団結できない次世代と、中国など敵対勢力の若者を見比べて、自分たちが去った後の暗い未来を予想したのではないでしょうか。そして、それを阻止し、子孫たちを守るために、強引な手を使ったのかもしれません。
②ユダヤの敵はユダヤ
日本の陰謀論で「ユダヤ」は漠然と、強大な組織として語られがちです。しかし、実際は、長い歴史の中で、ユダヤ教徒も分裂しています。
たとえば、トランプ氏の娘、イヴァンカさんの夫であるクシュナー氏は保守側のユダヤ教徒、
クリントン氏の娘、チェルシーさんの夫はリベラル側のユダヤ教徒です。
トランプ家とクリントン家の敵対的な関係を思えば、この2つのユダヤ教の派閥の仲も、推して知るべしでしょう。
過去には交流のあったイヴァンカさんとチェルシーさんですが、トランプ氏の大統領就任の後は、距離をとるようになりました。チェルシーさんは、すでにイヴァンカさんと絶交したと公言しています。
ユダヤ教徒たち自体がバラバラで、彼らの中でまた争いがあるのです。シーア派とスンナ派みたいなものでしょうか。彼らの方が、その争いのために、キリスト教徒や共産主義者を利用し、振り回しているともいえるのです。
彼らは①の人たちが弱体化すれば、新たな利用先を探して、組織を去っていくでしょう。
③自分のことしか考えてない成り上がりたち
これは私たちがよく知る人たちです。日本人で英米に歩み寄っているエリートの大多数がこれです。
黒人のオバマ家や、白人でも出自のあまりよくないクリントン家も、この③にあたります
(クリントン氏はアルコール中毒の生活の乱れた保護者に育てられ、ヒラリーさんの祖父は炭鉱夫でした)。
ケネディ氏に次ぐ二番目のカトリック大統領である、バイデン氏もそうでしょう。同じ白人でも、カトリック教徒はアメリカの歴史において、長らく差別を受けている立場でした。
この人たちの一番の関心は国への誇りや英王室ではありません。勝ち組になって劣等感を取り除き、自分の人生を良いものにしたいという思いです。よって自分の利害しか考えていません。
彼らは、強いから、権威があるから、支配層であるディープステートが好きです。その象徴である英王室が好きです。
忠誠を誓っていても、敵対勢力についた方が有利そうなら、機を窺って掌返しする。そんな人達です。
①の老人たちも、この人達のことは、おだてて利用することしか考えてないでしょう。
バイデン氏やオバマ氏も、大統領ですが、リベラル式融和政策の顔にすぎません。格差や差別に怒る庶民のご機嫌をとり、夢を見せる役割です。
もし①の人々が、本気で彼らに後をまかせるときが来るとしたら、それは英米の覇権の終末を覚悟したときでしょう。
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https://en.mehrnews.com/news/54053/Who-is-Iranian-son-in-law-of-US-Secretary-of-State
The Death of the Episcopal Church is Near
https://www.snopes.com/fact-check/john-kerry-iranian-son-law/
https://en.wikipedia.org/wiki/Vanessa_Kerry
https://en.wikipedia.org/wiki/Alexandra_Kerry