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黄色人は白人より知能が高いのに、白人が世界の覇権を握った理由

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世界でもっとも知能が高いとされている人種は、黄色人です。
(関連記事:「世界のIQランキング。日本人が知らない民族の序列 」)

しかし、現在、世界で覇権を握っているとされている民は、アングロサクソンをはじめとする白人ですね。

この点を不思議に思う日本人は少なくないでしょう。

・・・しかし、そのわけは前回記事「日本人がついていけない聖書エピソード5選 脱亜入欧できない真の理由」でとりあげた、西欧人とキリスト教の関係を知ると、意外に簡単なことなのです。

 

すべての鍵は大航海と宗教改革

現代における、東洋人<白人という構図が成立する上で、決定的な役割を果たしたのは大航海時代と植民地開拓でしょう。

大航海時代→植民地開拓→帝国主義という流れがなければ、今日の白人の人種的名誉はないと断言できますね。

 

ヨーロッパの白人たちは恐れ知らずに、風土の違う土地を開拓しました。

いつ沈むともわからぬ長期の航海に耐え、未知の病や生物、原住民と戦い、犠牲者を出しながら世界を知りました。
そして各地の異民族が持つ知恵を集積し、そこからイノベーションが生まれ、発展した・・・
(関連記事:「なぜアメリカ人やイギリス人はイノベーション力が豊かなのか」)

 

・・・でも、もし、日本人が行き先の情報も、成功の保障もない危険な土地に移住するなんていったら、どうなるでしょう。

普通なら、家族や友人が必死にとめるでしょう。

特に昭和世代は「凶悪犯の説得に警察が犯人の母親を呼んで情に訴えさせる」なんてコンテンツを見たことのある方が多いですよね。"昔ながらの日本人"ならそうすると、よくわかるはずです。

ちなみに中国でも、こうした身内を使った説得が現実に行われたりするそうです。

また孔子も論語の中で、親が生きている間は遠方に旅するべきでないと述べています。
かつての東アジア人にとって孔子の言葉は、善悪の基準のようなものですね。

 

しかし、キリスト教文化を持つヨーロッパの人々はちがいます。

初期に危険を冒して移住したのは宣教師や、信仰の自由を求めたピューリタンなどが中心でした。
どちらもキリスト教に関わりが深い人々ですね。
前者は宗教改革のプロテスタントに対抗してカトリック教徒を増やすため。後者は宗教的な対立のため、母国では望むような信仰生活ができなくなった人たちです。

ヨーロッパ人なら、親でさえ「信仰のためなら危険も仕方ない」と言うでしょう。
情より神を重んじる。社会全体がそういう風潮ですね。

現在の主流である、経済的な目的での移民が増えたのは、技術が進み航海の安全性が増した19世紀以降です。この時代になると初期の人々の苦労によって、植民地にも都市が生まれていました。
(関連記事:「なぜアメリカの真似をする国は失敗するのか?理由は2種類の白人たち」)

・・・白人にとって、植民地覇権だの、人種差別だの、イノベーションだのは、キリスト教徒としての最初の一歩に後からついてきたものにすぎないのです。

 

家族を重んじた黄色人と、信仰を重んじた白人。

――――結果、黄色人は人口を増やし、白人はキリスト教の勢力版図を広げるという未来になりました。

実際のところ、それぞれの民が違うものを望み、そのとおりに得たというだけなのです。

「なぜ知能の高い黄色人ではなく、白人が世界の覇権を握ったのか?」

それはバイオリン奏者に、なぜピアノコンテストで入賞できなかったのかと問うようなものでしょう。

 

白人とはちがう 黄色人の知恵とは?

一応、白人より平均知能が高い黄色人。それなりの知恵はもっています。

しかし、その知恵は今どきの日本人には理解しにくく、見えにくくなっています。

たとえば中国が、どうやって領土を拡大したか・・・

●中国人の領土拡張
始皇帝に近い時代、中国の領土は以下のようでした(wikiより)現在の領土よりはるかに狭いです。

それが現在の、このような大きな領土を持つ国に至ります。

 

―――要するに周りの異民族から土地を奪っていったのです。

現在、中国国内には、漢民族以外に55の異民族があるといいます。それらの多くは、もともと別の国の民だったわけです。

漢民族は国境をもうけても、そのルールを破って、ちょこちょこと移住して領域内の人口を増やしていく・・・そして世代を重ねると、いつのまにか多数派になっている。

中国史専門だったという、私の学生時代の教師は、そんな話をしていました。

漢民族は現在、内モンゴル自治区やチベット自治区でも、おなじようなことをしているといわれています。

・・・日本人はその方法を、卑怯だと思うかもしれません。

しかし、「命の犠牲を少なく」「目的を達する」方法ではあります。

・・・日本の歴史における、弥生人による侵略も似た面があるかもしれません。
歴史家は、縄文人と弥生人の間に、争いはあまりなかったと見る意見が多いですね。
しかし最新のDNAゲノム研究によると、現代日本人における縄文人由来の遺伝子は12%程度しかないといいます。
縄文人のほうが日本土着の民であり、弥生人は渡来人であるにもかかわらず、です。

 

●中国人のアフリカ進出の真意
現代でも、中国に東洋の知恵を感じる事例はいくつかあります。

たとえば経済発展した中国が、アフリカに進出したことは世界を驚かせましたね

―――北米やヨーロッパならわかる。でも、なぜ貧しく治安も悪いアフリカなどめざすのか?

今どきの日本人の感覚だと、こう思ってしまった方が多いかもしれません

たとえば日経ビジネスの「池上彰の「学問のススメ」」の対談をみても、
資源めあてだとか、中国国内のブラック企業を押し付けているだけだとか、現代の日本人なりに思いつく理由が述べられています。

中国人は労働者ごとアフリカに進出するので、現地民の雇用創出にあまりつながらないという批判もありましたね。

 

・・・貧しい国に「援助」や「指導」、「管理」するためではなく、現地の人と同じように働こうと思って出向く。

これは欧米人はあまりやらないことです。

・・・そして戦前の日本人がハワイや南米に向かったのも、もしかしたら同じだったのかもしれません。

ハワイは今でこそ憧れのリゾート地ですが、当時はプランテーション経営する白人と貧しい有色人労働者が中心の未開の島でした。
南米も明治時代から徳富蘇峰氏いわく「放逸、慢惰、堕落」の地域でした。
(関連記事:「明治期のイギリス大使が日本に向けた不吉な予言」)

それでも、たくさんの貧しい日本人が労働者として、その地に向かいました

ちなみに、こうした人々も教養があったり、素行がよかったりしたわけではありませんでした。
(関連記事:「アメリカ国籍がもらえなかった日本人 戦前の在米日本人たち」)

貧しい日本人が貧しい地域に出向いて働いた・・・
結果、どうなったのか?

ハワイはアメリカ内で日系人が最も力を持つ地域になりました。ダニエル・イノウエ空港もできました。
(関連記事:「ハワイに異変!白人の次に多いのは日系でも中華系でもなく、なんと」)

南米でも日系人は中流~上流の存在として扱われているといいますね。ペルーでは大統領を出すまでになりました。

地元で認められるということは、それだけその地域が日系人の力によって繁栄したということです。

こうした日本の先人たちの行動と結果をみたとき、私達は、いま中国人がやっていることの真意がわかるかもしれません・・・

 

そういえばアフリカに携帯電話を広く普及させたのも中国人でしたね。安価な粗悪品ですが、庶民の生活を変えました。
(関連記事:「米国CNNが伝えるアフリカと中国の関係のその後」)

欧米のほうが中国より先進国らしい国が多いです。植民地支配の歴史からアフリカとのつながりも深いですね。長年に渡って人道支援や就学援助なども続けてきました。

―――しかし、こうした発想はなかった。

現代の日本人もできませんでしたね。
でも、もしかしたら、戦前の教育を受けた日本人なら同じことをしたかもしれません・・・
(関連記事:「どうして失われた20年の終わりが見えないのか?共栄精神を見失ってる日本」 )

 

共産主義国家である中国の繁栄を歓迎しない英米が、しぶしぶながらも称賛したのは、世界の多くの民を貧困から救ったという点でした。

近年、中国人はアフリカだけでなく、南米にも進出しだしているという記事もあります。
「アメリカのバックヤード」「第三世界」といわれてきた地域が、今後どうなるのか、気になるところです。

 

日本人が自覚せず持ってる東洋人らしさ

中華圏や日本といった大乗仏教圏には、菩薩信仰というものがあります。
これはインドなどの上座部仏教にはない信仰です。

菩薩は人々から崇められるばかりの存在ではありません。
姿を変えて、人々の日常に現れる存在です。ときには貧しい人、虐げられる人の姿をして現れる・・・
(参考リンク:「佛教智慧故事:貧女乞食」youtube
台湾生命電視台による仏教アニメです。言葉は中国語ですが、見れば意味はわかると思います。)

地蔵菩薩の精神については、過去記事「お地蔵さんの深いルーツ、知ってた?」でとりあげています。

下座行」という言葉もありますね。

たとえば社長など身分の高い人が、朝はやく出勤して、社員のために掃除を行ったりする・・・

上のものも下のものと同じ位置に立つことを美徳とする精神です。

わたしたち日本人には、なんとなくそういう美徳が良いものだという価値観がしみついています。

90年代から増えた、アメリカ企業の真似をして法外な報酬を手にする会社役員や、労働者をコスト面でしか考えない経営陣に対して、反感を持つ人が多いのは、そのためでしょう。

 

セムの民 ヤペテの民

現在、世界にはキリスト教及びイスラム教という一神教を信仰している地域が多いです。
(関連記事:「なぜ争う?キリスト教の神とイスラム教のアッラーは同じ神」)

そして、こうした一神教の国の多くは、昔から、国の大小にかかわらず、格差がはげしいです。

フランス革命がおきたのは、上流階級の度がすぎた搾取ゆえでしたね。

資源のおかげで豊かといわれるサウジアラビアさえ、実態はものすごい格差が存在するといわれています。
(参考:NHK BS世界のドキュメンタリー「暴かれる王国 サウジアラビア」)

しかし、一神教の民にとって格差とは、取りあげるまでもないものなのかもしれません。
「神に祝福されたものと、そうでないもの」があるというだけで。

神に祝福されたものが富も、知恵も、美女も、子孫の繁栄も手にいれる。
ほしければ他から奪ってもいい。
豊かなものは、神に感謝し、更に豊かになり、上へ、上へと進化をめざす。

結果、彼らは世界で最上のものを手にすることができるのでしょう。

 

・・・では、神に祝福されなかった者は、どうなるのでしょう?

前記事でとりあげた、王ダビデに妻を奪われた挙げ句に殺されたウリヤのようになったり、
イエスの言葉のように「泣き叫んだり、歯噛みをしたり」するだけ?

・・・日本人なら、そこが気になってしまう方が多いでのはないかと思います。

そして、そんなことが気になってしまう時点で、わたしたちは白人とは違う道を歩む民なのだろうと思います。

過去「日本人はヤペテの子孫?白人も白熱する「ノアの子孫」論争 」で、コーカソイド人種はセムの子孫、黄色人はヤペテの子孫ではないかという説を紹介しました。

各所から批判はあるでしょうが、私はそうなんじゃないかと思ってます。いろいろと筋が通りますし・・・

セムの神、主はほむべきかな
カナンはそのしもべとなれ
神はヤペテを大いならしめ
セムの天幕に彼を住まわせられるように(旧約聖書 創世記 9章)

 

 

コーカソイドの民の国で繁栄しているのは、もれなくキリスト教かイスラム教の国ですね。セムの神の宗教です。

それらの国々は彼らにいわせればおそらく「神に祝福された国」なのでしょう。

ソ連やナチスドイツといった、キリスト教に否定的な国家も生まれましたが、どちらも短命で終わってしまいました。

 

一方、黄色人の地域で一神教の国が繁栄することはあまりありません。強いていえば、韓国ぐらいでしょうか?

宣教師たちが頑張っても、信仰自体、なかなか根付きませんね。うまくいきかけても、北朝鮮や南ベトナムのように転覆してしまったりする。
(関連記事:
金正恩の一族が実は信者?!キリスト教と北朝鮮とアメリカ
ベトナム戦争はキリスト教のせい?カトリックに染まった南ベトナム」)

 

―――黄色人の国で栄えるのは、大乗仏教の国です。

なぜか日本ではあまり報道されませんが、中国政府は90年代から仏教を支援し、多くの寺院を新設しました。

社会主義国家の中国で仏教はどの国にも劣らず重視され、急成長してきた。「99メートル仏像」は仏教の地位を表す象徴的な例だ。中国政府も江沢民時代以降、支援と投資を惜しんでいない。文化大革命当時に破壊された寺院も次々と復元され、僧侶も今は元老扱いを受けている。

中央日報

・・・その後の中国の発展は、皆さんよく知るとおりです。

日本もバブルに至るまでの上り調子だった時代は、仏教が強かったです。
(関連記事:「高度成長期の日本人が語る「禅」。英国BBCが映す40年前の日本の信仰」」)

当時の1万円札は諭吉ではなく聖徳太子、普通封筒用の切手のデザインは仏像でした。

40代以上の方なら、この切手を覚えている方も多いでしょう。
(ちなみに当時は葉書が一枚20円で、普通封筒には50円切手をはりました)

 

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・・・本当に、不思議です。どうしてこうなってしまうのか?

何か、人知を超えた大きな力がはたらいている気がしなくもないです。

(私は日本人のキリスト教徒を否定しているわけではありません。過去について述べてるだけで未来はわかりませんし。また、欧米人にも仏教徒がいるように、違う宗教の地域にも、その神に選ばれた民というものがいると思ってます。そうした人は何らかの使命をもって生まれたのでしょう)

 

セムの民とヤペテの民。それらは違う文化を持つ、別々の民である・・・

そして、今までの歴史をみると、それぞれがそれぞれらしく役割を果たすことが、繁栄につながっているように見えます。

このふたつはピアノとバイオリンのように、お互いがお互いのまま、足りないところを補い合い、調和しあって世界を築くべき民なのかもしれません

 

https://en.wikipedia.org/wiki/History_of_immigration_to_the_United_States#Demography

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