有人ドローン、つまり人が乗れる乗用ドローンの開発が現在、世界のあちこちで進んでいます。ホバーバイク、マルチコプターなどと呼ばれることもあるようです。
日本に紹介されて以来、ドローンという言葉は独り歩きしてしまっている感ががありますね。
ドローンとラジコンの区別がついていない人も多いかもしれません。
厳密には自動制御装置をもつものがドローンと定義されているそうです。しかし、一般的には3つ以上のローター(プロペラ)で機体制御が行われている物をドローンと呼ぶことが多いようです。この記事でも、それに準じさせていただきます。
まず企業が開発してる、いずれ商用化をめざしている有人ドローン
「Super Sized Drones You Can Ride」によると
以下の五社が有力なようです。
Ehang 184(中国)
Quadro Uas (オランダ)
Aerofex (アメリカ)
Flike (ハンガリー)
Volocopter (ドイツ)
この中国のEhang 184の有人ドローンについては日本でもいくつかネット記事が出ているようです。
「中国メーカーの自律型有人ドローンは「客寄せパンダ」か」
「Ehang 184」は、人間1人を上空500mまで引き上げ、Google Map上のあらゆる地点へ飛行できるというドローンだ。23分のバッテリー制限の中で、自動的に障害物を回避し、安全に離陸と着陸を行うというが、その実現可能性を疑う声もある。
wired.jp
日本における中国関連のネット記事らしい、厳しい視点のタイトルですね・・・
ちなみに翻訳元とされている記事のタイトルは「The Ehang 184 is a self-piloting drone you can ride inside」(「人が搭乗可能な自動走行ドローン Ehang 184」)なのでネガティブな印象を与えるものではありませんし、疑惑や疑問が中心の内容でもありません。
こうした日本人による、中国が関係するものに対する批判的な姿勢、
以前は「みっともないなあ」と恥ずかしく思っていましたが
中国がここまで進んでくると、違う見方もできるというか・・・
同じ人種、同じ文化リソースを持つ日本だからこそ
世界を悩ます差別問題や宗教的な価値観の違いを気にすることなく
中華圏の問題点や今後の課題をはっきり言えるという面もあると思います。
アメリカへの批判や忌憚ない評価を頻繁に行ってるのが、実はイギリスやフランスなのと同じでしょうか。
白人は一般的に、異人種の文化や社会慣習、技術力のことを公然と批判することはあまりありません。
やっぱりレイシストだと非難されることを恐れてるんでしょうか・・・
大体は「褒め殺し?」って思っちゃうぐらい前向きなことを言ってくれますwマイナスな言葉は使わないよう気をつけてる印象です。
アメリカ在住の日本人が時々、アメリカの日本に対する影響力に期待してか、日本社会の欠点を英語であげつらうのを目にしますが、アメリカ人側の反応があまりなく空振りに終わることが多いのは、このように人種差別に絡む言動に神経質な国であるという事情が大きいでしょう。
長年、こうした状態だからこそ、トランプ氏のような人が人気を集めてしまったのかもしれません。
さて有人ドローン開発、
企業だけでなく、個人でもチャレンジしている人たちがたくさんいます。
北米?イギリス?
Homemade Hoverbike
(自家製ホバーバイク)
ドイツ
World's first manned flight with an electric multicopter
(世界初の電動有人マルチコプター)
中国
crazy chinese man flying with homemade octocopter
(中国の変人、自家製オクトコプターで飛ぶ)
日本人でもチャレンジしてる人がいるのでは?と調べてみましたが
さみしいことに、見つかるのは海外のチャレンジを日本語で話題にしてる件ばかりです。
「日本では規制があるから!」と頭からダメだと思ってしまう人が多いのかもしれませんが・・・
個人でのチャレンジはドイツや中国さえせいぜい数秒間、1メートル程度の高さに空中浮遊する程度なんですから、ちょっとぐらいやってみよう!と思う日本人もいるのでは?と思ってたんですけど・・・。
場所だって、都市部はともかく、地方は過疎が叫ばれてるような状況ですし。規制だって始まったのは2015年から。つまり2014年まではなかったのに・・・。
無人の小型ドローンにおいても、ネット上をみてみると、興味を持ってセットやキットを購入する人は多いものの、部品を自分で調達して、自分のデザインで作ってみようって日本人はあまり多くないみたいですね。
こんな動画も見つけました
てくのかわさき「ドローン(マルチコプター)製作教室第1回目
https://www.youtube.com/watch?v=e69sSqOwFHE
結構、盛況です!
でも、生徒さんのほとんどが、おじさん~お年寄りばかりのような・・・
若い方はちらほらですね。
前世代と違って、プラモデルやラジコン、無線などに興味を持たないまま大人になった人が増えている、最近の日本の若者たち。
ドローンだけでなく3Dプリンターなど、日本が他の技術大国と比べて遅れてる分野が増えてきているのも、もっともかもしれません。
うーん、どうしたらいいんでしょうね・・・
テレビやネット上でいくらすごい発明や工作を見せられても、やっぱりそれは遠い世界の偉い人や職人さんの仕事です。
でも、自分の身近な人がやっている姿を目の当たりにすると、一気に自分のテリトリーの中のものだと意識するようになる。
あと、やっぱりいろいろな世代の人が周りにいる環境って大事かもしれないですね。
たとえ両親が不器用だったり、工作、工芸に興味を持たなかったとしても、近くに子供の目から見てすごいものを作っているお年寄りや大人がいると、憧れて自分もやってみたいと思うものです。
憧れとは、教育で一番大事なものかもしれませんね。
(関連記事:「Made in Japan品質はいつまで続く? 君津市のトンネル事故に思うこと」)
学校や塾の勉強、語学、ダンス、ピアノ、スイミングもいいですが(
それだけでは他の国の若者でもできることしかできない若者になるだけです。
大人たちは語学や国際知識といった世界標準に見合う教育を施すことだけでなく
世界標準に埋もれてしまわないプラスアルファを身に着けさせることも考えなくてはいけないかもしれません。
https://monostudio.jp/1573
関連記事
どうして失われた20年の終わりが見えないのか?共栄精神を見失ってる日本
世界で進む有人ドローンの開発。・・・日本は?