数年前、日本のマスコミが中国のアフリカに対する投資の多さをよく取り上げていた時期がありましたね。
しかし、最近はあまり聞かなくなりました。
中国とアフリカ、そして欧米との関係は現在、どうなっているのでしょう?
昨年11月に配信されたアメリカCNNの記事「これがアフリカ人の中国人に対する本音(This is what Africans really think of the Chinese)」の内容からわかる現状を載せてみます。
アフリカ人は中国が好き?嫌い?
中国のアフリカへの投資は、将来、アフリカが中国の属国になってしまうのでは?という批判と懸念を呼んでいます。
ではアフリカ人自体は、中国をどう思っているのでしょう?
最近の調査では63%のアフリカ人が中国にポジティブなイメージを持っており、ネガティブなイメージを持っている人は15%しかいませんでした。
一部に嫌う声はあるものの、普通のアフリカ人は中国の貢献に対して良い感情を持っているようです。
中国への感情は国によって差があります。
マリ、ニジェール、リベリアは中国への好感度が特に高い国々です。
アフリカ人は中国のどこが好き?
中国に良いイメージを持つ理由を尋ねると、インフラへの投資がトップとなります。
中国はどの国よりアフリカに投資しており、高速道路や鉄道といったインフラ開発は中国にとってアフリカでの主なビジネスです。一方で彼らは零細企業にも投資しています。
また中国製の安価な車や携帯電話もアフリカで歓迎されています。
それらは以前は非常に高額な商品でした。しかし今は市場にあふれかえっており、価格も落ちました。
アフリカの人々は、かつては触れることさえできなかった品々を、今や好きなように選ぶことができるのです。
アフリカ人から見た中国のイヤなところは?
アフリカでも中国製品の品質の悪さを批判する声は大きいです。
またアフリカ人たちは中国人のために仕事を奪われることを恐れています。
まるで仕事場が家庭であるように、24時間体制で働く中国人のやり方と競争できないという声もあります。
アフリカ人が目標としている国は?
アフリカの国々のビジネスパートナーは中国だけではありません。特にフランスの植民地だった歴史を持つ国ではフランスの影響が強いです。
しかし、そうした宗主国の影響力も次第に下火になっています。
アフリカの殆どの国にとって、最大のビジネスパートナーは中国とアメリカです。
いくら中国が投資をしても、アメリカへの憧れはまだ大きいようです。
アフリカ全土の民を調査したところ、自国の発展の目標にしたい国は以下のようになりました。
アメリカ 30%
中国 24%
元宗主国 13%
南アフリカ 11%
自国 5%
インド 2%
その他 12%
(%はおよその値です)
リベリア、ケニヤ、ナイジェリア、ガーナ、南アフリカ、モロッコといった国々がアメリカを目標としたいとしています。
一方、カメルーン、スーダン、モザンビークでは中国が人気。
フランスの元植民地であるチュニジア、ベニン、モーリシャスなどはフランスを目標としたいとしています。
世界からみた中国の印象は?
アフリカ人は全体的には中国に良いイメージを持っています。
またアフリカだけでなく、2014年、大手調査機関ピューリサーチが世界の43か国を調べた結果でも、中国は49%から良いイメージを持たれています。ネガティブな印象を持っているのは32%です。
ですがヨーロッパとアメリカでは中国に対してネガティブなイメージが強です。アメリカではポジティブなイメージ35%に対し、ネガティブなイメージを持つ人は55%にのぼります。
中国は今後もアフリカへの投資を続けると思われます。
しかし中国の影響力が強くなりすぎることは、将来、アフリカにトラブルを引き起こし、民主主義の発展を阻害するかもしれないとする識者の声もあります。
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CNNの記事の内容は上記のようになります。
アフリカをめぐる中国、そして欧米の関係は、数年前とあまり変わってないようですね。
それにしてもフランスが、かつて植民地にしたアフリカの国々から人気があるとは知りませんでした。
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