先日、以下のニュースが世界中で報じられました。
米国債保有、日本トップ 中国が通貨防衛で売却
米財務省が15日発表した2016年10月末の国際資本統計によると、米国債の国別保有額で日本が中国を抜き、2015年2月以来1年8カ月ぶりに首位になった。中国政府が人民元の急落を防ぐために外貨準備で保有する米国債を売り、ドル売り・元買いの為替介入を実施したことが大きい。(略)
日本と中国は2カ国だけで合わせて海外勢の持ち分の約4割を占める。中国は2008年9月に世界最大の米国債保有国となった。2015年2月に為替介入のために米国債の持ち高を減らし、6年半ぶりに首位の座を明け渡したことがあった。
>日本が中国を抜き、2015年2月以来1年8カ月ぶりに首位になった。
>6年半ぶりに首位の座を明け渡したことがあった。
日本では、この米国債の保有額が首位であることを良いことだと思っている人が多いですね。
大手掲示板などを見ても、おおむねポジティブなニュースとして受け止められています。
ですが、果たして米国債を多く所有できるって、それほど自慢になることなんでしょうか?
ブルームバークの記事には、1位日本、2位中国以下の米国債保有国の順位が載っています。そこに並んだ国々、個人的には衝撃でした。
1.日本
2.中国
--------------------------------------ぶっちぎりの壁
3.アイルランド
4.ケイマン島
5.ブラジル
6.スイス
7.ルクセンブルク
8.イギリス
9.台湾
10.香港
なぜ、ぶっちぎりの壁と書いたかというと、2位中国は3位アイルランドの4倍近い量を保有しているのです。
そして1位日本、2位中国の差があまりないように、3位アイルランド~9位台湾の差もあまりありません。
こんな感じです(Bloomberg)
・・・それにしても、上位はあまり先進国として聞かない/目立たない国が目につきますね。
米国債は投資先としてはあまり魅力がないのでしょうか?
日本もそんな中国と張り合うように買わなくても・・・と素人考えでちょっと思っちゃったり。
そして肝心のアメリカ人たちは、この状態をどう思っているのでしょう?
大手掲示板redditでは、このニュースについてこんな意見があがっています。
>日本と中国は最大の米国債の海外ホルダーであって、多額というわけじゃない、
ほとんどの米国債はアメリカ人によって保有されてる。
>アイルランドの多国籍企業は税金逃れのために米国債を買ってる
ケイマン島も税金逃れ。
中国は国債の保有を隠してる。ベルギーにも並外れたシェアで所有してるという
>この保有率をもって中国がアメリカを所有してるという人がいるけど、実際はアメリカの納税者が殆どの米国債を所有してるんだよ。中国がアメリカを根っこから買い取ることができると思うばかな人がいまだいるんだよね
>日本がアメリカの金を世界一持っている国だなんて80年代か90年代のフィルムみたいだ。次はキューバ危機かな?
保有してるのが日本だろうが中国だろうが、どうやらアメリカ国債全体からみれば大したことない額のようです。
https://www.reddit.com/r/worldnews/comments/5ikeut/japan_overtakes_china_as_largest_holder_of_us/?
昔アメリカで石をペットにするのがブームに!昭和の日本でも!?
米国債保有量で日本が中国を抜きトップに。では3位以下の国は?