1960年代生まれ以前の日本人で、スーパーマンを知らない方はいないかもしれません。
なぜなら1970年代後半の日本で、映画公開に伴う大きなスーパーマンブームがあったのです。
「鳥だ、飛行機だ、いやスーパーマンだ!」という言葉は当時の流行語になりました。小学校低学年だった私の周囲でも、よく聞かれた言葉です。
スーパーマン、今もフィリピンなどでは人気が高いようですね。
ディスカバリーチャンネルによると、スーパーマンのアニメはKKK(クー・クラックス・クラン)の弱体化させる大きなきっかけを作ったといいます。
人種差別をするクラン団(KKK)をやっつける正義の味方スーパーマンというストーリーを子供たちに見せることで、クラン団=悪者というイメージを世間に浸透させ、メンバーにクラン団であることに誇りを持てなくさせ、脱退者を続出させたというのです。
「風と共に去りぬ」やシャーロックホームズシリーズの「オレンジの種5つ」にも登場し、一時はアメリカの政治に影響を及ぼすほどの力を持っていたというKKKですが、意外な廃れ方をしてたんですね。
そして驚いたことに、KKKと戦う前のスーパーマンは、なんとナチスや日本を相手に戦っていたというのです。終戦後の新しい敵としてKKKが選ばれたのだとか。
日本人と戦うスーパーマン
果たして、検索してみると呆気なく日本と戦うスーパーマンのアニメを見つけることができました。当時の作品は著作権が切れているそうで見放題です。
たとえば1942年の作品「Japoteurs」
日章旗に頭を下げるこの男性
「世界最大の爆撃機を開発した」ことを誇るアメリカの報道にお怒りのようです。
スーパーマンと友人の女性記者が、この爆撃機の取材に訪れます。皆の前で華麗に飛ぶ爆撃機。
しかし、なんと例の男性、仲間とともに爆撃機機内のミサイルの中に身を隠していたのです。
爆撃機をハイジャックした男性。日本を目指します。
うっかり機内に残ってしまった女性記者の助けを求める無線を受けて、スーパーマンが爆撃機に向かいます。
スーパーマンに気付いた男性、爆弾の発射台に無線を発した女性記者を乗せ、落とそうとしますが、スーパーマンが間一髪で救出
スーパーマンに追い詰められ、やけになった男性は爆撃機を自ら破壊しだします。
街に向かって落下しだす爆撃機。
しかしスーパーマンは女性記者を救助した後、怪力で爆撃機の落下を食い止め、街が破壊されるのを防ぎました。めでたしめでたし。
短いながら、核心を突いてる点もいくつかあるストーリーかもしれません。
アメリカでは戦時中もこうしたカラーアニメが制作されてたんですね。
https://www.youtube.com/watch?v=0E0ss_jeAeg
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