死の直前 実母に絶縁されていたダイアナ元妃
NHK-BS 世界のドキュメンタリー「ダイアナ妃の“憎き”継母」の中に、衝撃的なエピソードがでてきます。
ダイアナ元妃が、事故死する少し前に、実母から絶縁されたというのです。
恋人のドディ・アルファイド氏がイスラム教徒であることが理由でした。イスラム教徒と恋愛関係になるなど、ありえないというわけです。
日本人の感覚からすると、宗教が理由で血縁と絶縁するほうが、ありえない話に映りますね。
ダイアナ元妃の実母はイギリスの男爵の家に生まれました。アメリカの大富豪の孫でもあります。
日本人は欧米人のことを、利益に基づいて論理的に動くと考えがちです。
しかし先進国イギリスの貴族として、生まれたときから利益を追求する必要のない人たちの間で、宗教はそれだけ重いのです。
英王室が絶対に求める花嫁の条件
英王室が絶対に譲れないとする、結婚相手の条件が「プロテスタント教徒であること」です。
1701年に定められた法によって、配偶者がプロテスタント以外だと、イギリス王室の王位継承権を認められないんだそうです。
原文はカトリック教徒との結婚を否定してますが、一般的にプロテスタント以外だと解釈されています。(※2015年に議会により法改正された情報もあります)
非白人である米国女優メーガン・マークルさんとハリー王子の結婚は、世間を驚かせましたね。彼女は離婚歴もあります。
そんなメーガンさんですが、プロテスタント教徒であることは、英語版wikiにしっかり記載されています。カトリック系の学校を出ているけれどプロテスタントなのだと、細かく事情まで書いてあります。
またギリシャの王子だったエリザベス女王の夫は、結婚前にギリシャ正教から英国国教会に改宗しています。
2008年にエリザベス女王の娘方の孫と結婚したカナダ人女性も、英王室に入るためにカトリックからプロテスタントに改宗しています。
人種差別意識の強い日本人は白人かそうでないかを気にしますが、
当の白人にしてみれば、人種よりそこが、こだわりどころなわけです。
今も残るダイアナ元妃の暗殺説
日本ではダイアナ元妃の死は感傷的な悲劇として報道されがちです。暗殺説は噂程度で終わっています。
しかし、現地イギリスでは大事になっていたようです。
大富豪であるアルファイド氏の父が、息子とダイアナ元妃は英王室のシークレットサービスによって殺されたのだと、公に強く訴えたのです。
父親アルファイド氏の主張は以下のようなものでした。
- ダイアナは妊娠しており、二人はまもなく結婚を発表する予定だった
- イギリス王室は未来の国王ウィリアム王子の義父がエジプトのイスラム教徒になることを嫌悪していた
- エリザベス女王の夫フィリップ殿下、チャールズ皇太子、ダイアナの姉サラなどが暗殺を共謀した
父親アルファイド氏は自ら事件の調査を始めました。
二人の死を単なる事故だとする見解を、当時のアラブ人の多くは受け入れなかったといいます。
長引く疑惑を受け、二人の死から5年以上たった2004年になってロンドン警視庁もまた調査チームをたちあげました。
オペレーション・パゲット(Operation Paget)といいます。
オペレーション・パゲットは、血痕による検査から、ダイアナ元妃は妊娠していなかったと発表しました。
古い血液から検査ができたのか?という疑問もあるようですが。
しかしアルファイド氏をウィリアム王子の義父にしたくなかったという点での疑惑は残ります。
死亡事故のとき、車を運転していた人物の口座には、収入に見合わない大金が入っていたそうです。MI6が入金したのではないかという説もあります。
恋人がアルファイド氏でなかったら、ダイアナ元妃はまだ生きていたのでしょうか・・・
英王室がただの富豪でなく「王室」である理由
イギリス王室はヨーロッパで最も権威と人気のある王室ですね。
アメリカ人も自国のもののようにroyalと呼んでいます。
(関連記事:「「アメリカをイギリスの植民地に戻して」アメリカ人の嘆願にエリザベス女王は・・・」)
では、イギリス王室が貴いとされている根拠は何でしょう?
日本人なら、彼らが先祖から受け継いだ宮殿や調度品、宝石類を思い浮かべる方が多いでしょう。
しかし長い歴史を持つ富豪が多いヨーロッパにおいて、そうした富を持つのは英王室だけではありません。
イギリス王室が一般の富豪と一線を画す根拠、それは「神と特別に親密な関係を持つ存在」だからです。
BS世界のドキュメンタリーで放送された、イギリス製作の「女王陛下の戴冠式」によると、
戴冠式の際、王には頭に精油を塗る儀式が行われます。
これは人目につかないよう、天蓋の下で秘密裡に行われることになっています。テレビカメラも禁止です。
精油はウェストミンスター寺院によって鷲の入れ物に保管されています。
「神の言葉が天から最も偉大な動物の背に乗って私たちの元に飛来した」という聖書の世界観に沿って、鷲なのです。
この”神から直接届いた”精油を塗ることによって、王は神と極めて親密な関係を結ぶことになるのだそうです。
・・・このようにイギリス王室の権威はキリスト教信仰にもとづいています。
なので王室はキリスト教を軽んじることはできません。自分で自分の立場を軽んじることになってしまうからです。
その王室から爵位を授けられた貴族たちも、そうですね。
日本人が気をつけたい英王室の話題
イギリスのロイヤルファミリーに対して、日本人は好意と憧れを抱きがちです。
特に団塊世代以降の女性の間ではそうですね。
ディズニー作品などに代表される、西洋のプリンセスが登場する作品に親しんできた影響でしょう。
憧れが嵩じてか、「実はハリー王子と日本の皇族女性との間に縁談があった」などというネットの噂を見ることすらありますが・・・ありえないことですねw
実際のイギリスのロイヤルファミリーは、彼らなりの信仰や信念に基づいて王室を運営してる人たちです。
絵本やアニメのキャラクターではありません。華やかなライフスタイルによって、日本人に夢を見せるための存在でもありません。
英王室の話題は日本国内で娯楽として楽しむぶんにはいいですが、海外では軽々しく口にしないほうが身のためでしょう・・・
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https://en.wikipedia.org/wiki/Death_of_Diana,_Princess_of_Wales_conspiracy_theories#Tomlinson's_allegation_of_MI6_involvement
https://answers.yahoo.com/question/index;_ylt=Awr9Dt9OLlldcicAf0pXNyoA;_ylu=X3oDMTExNmJ2ZzBhBGNvbG8DZ3ExBHBvcwM4BHZ0aWQDREZENl8xBHNlYwNzcg--?qid=20071212041953AAzKcKS
https://www.independent.co.uk/news/uk/home-news/princess-diana-death-conspiracy-theories-paris-tunnel-car-crash-reasons-why-not-clear-planned-murder-a7918766.htmlhttps://downloads.bbc.co.uk/news/nol/shared/bsp/hi/pdfs/14_12_06_diana_report.pdfhttps://www.usatoday.com/story/life/people/2017/08/29/who-killed-princess-diana-conspiracy-theories-still-endure/543939001/https://www.telegraph.co.uk/news/uknews/theroyalfamily/1976931/Royal-wedding-Peter-Phillips-and-Autumn-Kelly-tie-the-knot.htmlhttps://en.wikipedia.org/wiki/Talk%3AAct_of_Settlement_1701