「修羅場」という言葉は、阿修羅と帝釈天の戦場に由来しています。
なぜ阿修羅と帝釈天は戦うことになったのか?
阿修羅とは闘争的な性質を持つ仏教の守護神ですが、もともとは古代インドのアスラ神に由来しています。
帝釈天もまた仏教の守護神であり、バラモン教・ヒンドゥー教・ゾロアスター教のインドラ神が由来です。この帝釈天と梵天(ブラフマー)をあわせて、仏教の二大護法善神と呼ぶそうです。
四天王も、帝釈天の配下の者たちなんですね。
さて、なぜこのニ神が戦争をすることになったのか?これも諸説あります
まずツイッターの仏像botから。日本のwikiも同じ内容です
ユダヤの書 旧約聖書とインド仏教の共通点
実は、これと似た話が旧約聖書の創世記にもあります。
ユダヤ民族の祖、アブラハムの孫であるヤコブにはデナという名の娘がありました。
ヤコブたち家族が流浪の旅に出ていた途中の土地で、村司の息子が彼女を気に入り、辱めます。
彼は非常に彼女を気に入り、多額の結納金を払ってでも結婚をしたいと望み、ヤコブたち一族にその地で共に暮らしていこうと申し出ます。
ヤコブの一族は、一旦は申し出を受けるそぶりを見せますが、結局は「妹を汚した」という理由で村長父子を殺し、村を略奪してしまうのです・・・。
たとえ後から誠意を見せても、結婚を経ずに行為に及ぶことは許されない――
この掟がキリスト教、ユダヤ教の経典である創世記と、仏教の源のインド神話で共に古代から記されてるのは興味深いですね.
また、上の説以外にも以下のような説があります。
・阿修羅のもとには美女があったが食べ物がなかった。帝釈天のもとには食べ物があったが美女はいなかった。互いに嫉妬しあい、戦争になった(仏典婆沙)
・帝釈天に嫁いだ後の阿修羅の娘が夫の浮気現場を目撃し、父に夫を懲らしめてほしいと訴えて戦争になった(百度)
wikiによると帝釈天はヒッタイトの古文書にも出てくる神だそうです。そう知ると、寅さんに出てくる柴又帝釈天を見る目も変わってきそうですね.
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