今、シリア難民受け入れ問題がヨーロッパを騒がせています。
はじめのうちはドイツや北欧を中心とした受け入れに積極的な国が、ギリシャなど冷淡な国を非難していました。
しかし、その受け入れ先で難民たちが暴行事件などの問題を起こすようになり、今は住民と移民の間に対立が生じています。ドイツも受け入れに否定的な動きが強まり、メルケル首相の支持率に影響を与えています。
このヨーロッパの移民受け入れ、そもそものきっかけは浜辺で横たわる幼児の遺体の写真からでした。その一枚の写真によって、慎重だった欧州の先進国の世論が急激に受け入れの方向に変わったのです。その、あまりに激烈な変化に日本の報道機関も驚きを隠せなかったようでした。
欧米先進国は往々にして子供の保護に熱心です。
日本が児童ポルノの件でよくやり玉に挙げられることは知られていますね。
ユニセフを作ったり、後進国の児童の支援にも長年力を入れています。
戦災孤児が多かった戦後の日本も、随分お世話になったようです。
作家の井上ひさしさんも、戦後の子供時代、やはりキリスト教系の養護施設で過ごしたそうです。当時のことを綴った作品「握手」は中学校の教科書で採用されています。
なぜ、欧米人はこれほどまで子供の問題に熱心なのか?
おそらく、聖書のイエスのこの言葉を皆が知っているからでしょう
これらの小さい者のひとりをつまかせる者は、大きなひきうすを首にかけられて海の深みに沈められる方が、その人の益になる」(マタイ伝 18章 5-6)
子供の保護に神経質な欧米人に対して、
日本では、ただのヒューマニズム、悪くすると偽善と捉える向きもあります。
「称賛がほしいから」「感謝されたいから」「いい子ぶってる」などと虚栄心が主な動機と考えてしまうのは日本人に多い誤解です。
彼らはただ、先祖から伝わる伝統宗教であるキリスト教に非常に真面目なのです。
豚を食べず、ラマダンを守る厳格なイスラム教徒と同じように
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